元県庁職員おすすめの通信講座をご紹介
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「公務員のボーナスは年に3回もらえる」そんな話を聞いたことはありませんか?
これはウソのようで本当の話。平成14年までは公務員は年に3回ボーナスをもらっていたんです。
これを聞くと、「ふざけんな!ただでさえ高給取りなのに3回もボーナスをもらっていたなんて!」と憤りを感じる人も少なくないと思います。
今回は、そんな公務員のボーナスの回数の移り変わりについて、県庁で給料担当をしていた僕が説明したいと思います。
目次(もくじ)
公務員のボーナスは年3回もらえていた
冒頭でも述べたように公務員のボーナスは年3回もらえていました。その3回というのは夏、冬に加え春のボーナスがあったんです。
そして今はというと、夏と冬の年2回支給されることとなっています。
公務員のボーナス支給日は?
夏のボーナスの支給日
6月30日
冬のボーナスの支給日
12月10日
国家公務員は法律によりこの日に支給されることが決まっています。そして地方公務員も国に準じることが多いので、ほとんどがこの日に支給されます。
これに加えて、昔は3月にも春のボーナスが支給されていたんですね。
ボーナス日が休みの日なら前日か前々日に支給されます。
たとえば・・・以下のような扱いとなります。
12月10日が土曜⇨12月9日に支給
12月10日が日曜⇨12月8日に支給
ボーナスが3回なんておかしい?
ここで、公務員のボーナスが3回もらえていたという話を聞いて勘違いをする人が結構います。
ボーナス1回あたり約2ヶ月分もらえるので、それが3回・・・つまり年6ヶ月分もらっていたんじゃないかと思うわけですね。
しかしそれは違います。実はもらえる総額は一緒で、ただそれを3回に分けて支給していたというだけの話なんですよね。
ちなみに春のボーナスは約0.5ヶ月分だったようです。
そして、ボーナスの回数が民間と一致していないということで、3回から2回にしましょうという流れがあったというわけですね。
しかし3回もボーナスがもらえていると、気が大きくなってこんなものがほしくなる人も多そう。
いつからボーナスが年3回から2回に変わったの?
たしかに以前は年3回ボーナスが支給されていました。しかし現在は、皆さんもご存知のとおり年2回になっています。
ボーナスが年に3回もらえていたのは平成14年まで。
その年の人事院勧告を受けて平成15年から年2回に変更となりました。
平成14年の人事院勧告のポイントと基本的な考え方
平成14年におこなわれた人事院勧告の抜粋を掲載します。
・官民給与の逆較差(△2.03%)を是正するため、給与勧告制度創設以来初の月例給引下げ改定(俸給表の引下げ改定及び配偶者に係る扶養手当の引下げにより措置)
・期末・勤勉手当(ボーナス)の引下げ(△0.05月分)
・3月期のボーナスを廃止し6月期と12月期に再配分。併せて、期末手当と勤勉手当の割合を改定
・年間給与で実質的な官民均衡を図るため、12月期の期末手当等の額で調整~ 平均年間給与は4年連続の減少(約△15.0万円(△2.3%))
人事院「平成14年度 年次報告書」より
ここにある、「3月期のボーナスを廃止し6月期と12月期に再配分。併せて、期末手当と勤勉手当の割合を改定」という部分が、「春のボーナスを無くして年2回に変更しますね」というところです。
ボーナスが3回から2回になった年は?
実は平成14年の人事院勧告はそれまでの公務員の歴史の中でも特に印象的な年。
その理由は、公務員の給与勧告制度が始まって以来の初めてのマイナス改定だったからです。
1947年に国家公務員法が成立し、その翌年の1948年に現在の人事院ができました。ここではじめて給与勧告制度(第28条第2項)が導入されたんですね。そのため、現在の人事院勧告はここがスタートになっています。
そしてなんと、1948年から2002年までの50年以上ものあいだ、公務員の給料は増え続けてきました!
しかしこれは裏返すと、日本全体に活気があり景気が上向き続けていたということに他なりません。公務員の給料は民間の給料を参考にして決めていますからね。
しかし2002年、当時の小泉政権のときです。バブルが崩壊した数年後に初のマイナス改定がおこなわれました。民間企業の給料が軒並み下落したことを受けて、公務員の給料も初の減額改定をすることになったのです。
具体的には、省庁勤務の35歳の係長級の国家公務員で、年収が約15万円ダウンするという大きな改定となりました。
このように、平成14年は公務員のボーナスの仕組みが変わっただけでなく、給料の推移についてもターニングポイントとなる印象的な年だったというわけですね。
公務員でもお金を稼ぐ方法
公務員のボーナスが年3回あったというのは、知らなかった方も多いのではないでしょうか?
僕が公務員だったときにはすでに制度が改正されていましたので、ボーナスは年2回でした。
マイナス改定があってから現在に至るまで、大幅な増額改定がないことも問題です。これは公務員の給料どうこうというより、日本全体の景気が停滞していることを意味しています。
日本の景気が上向いて、全体の賃金が上がるようになるといいと強く思いますね。
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