元県庁職員おすすめの通信講座をご紹介
今は自宅にいながらネットで学習できる環境がかなり進化しています。
そのため、自分のライフスタイルや予算に合わせて通信講座を選択する人が多くなっています。
費用も安いですし、いつでもどこでも何度でも見直せる通信講座のオンデマンド学習は予備校よりもかなり便利です。
そんなおすすめ通信講座について興味がある方はぜひ以下の記事を見てみてください。
公務員の年収って高いイメージがありませんか?
しかも、町役場よりも市役所、市役所よりも県庁、県庁よりも国家公務員のほうが年収が高そうじゃありませんか?
僕は公務員試験を受けるとき、規模の大きな自治体の方が給料が高い・・・漠然とそんなイメージを持っていました。
しかし調べてみると、必ずしも規模が大きければ大きいほど年収も高いというわけではないと気付いたんです。
僕がそうだったように、県庁も市役所も受ける=併願する人は多いと思います。そんないくつかの自治体を併願するあなたにお伝えしたいことがあります。
それは、県庁よりも市役所の方が年収が高いことが十分にあり得るということです。いざ就職してから、思っていた給料より少ない!とならないように、今回は自治体の規模と年収の関係性について説明していきます。
また、年収の逆転を引き起こす大きな要因となる地域手当についても注目していきたいと思います。
目次(もくじ)
組織の規模が大きい=給料が高いわけではない
「組織が大きければ大きいほど給料が高くなるんじゃないの?」
このように考えている人もいるかもしれません。
特に市と県の間で逆転することがよくあるね
たしかに民間企業の場合、大企業のほうが中小企業よりも年収が高くなる傾向があります。
しかし、公務員についてはそのようなことはありません。むしろ、規模が大きな県庁の方が市役所よりも年収が少ないといったことが、普通に起こります。
>市役所の年収ランキングはこちら!意外な市役所が上位にランクインしています。
県庁よりも市役所のほうが給料が高い!その理由は計算方法にあった
ではなぜそのようなことが起こるのでしょうか?その理由は公務員の給料の計算方法にあります。
就職してから、思い描いてた理想と現実が違った!なんてことのないように、事前に給料の計算方法を抑えておきましょう!
まず最初に告白すると、僕の勤めていた県庁は近隣の市役所よりも年収が少なかったです。
だから、ポイ活したりしてお小遣い稼ぎをするしかなかったんですよね。ちなみに副業にはならないんで、安心してください。
そして公務員の給料は、地元の民間企業の給料平均に準拠するかたちになっています。そのため、特定の市に大企業が集まっている場合、その市の平均給料は高くなります。
一方で、県庁は県全体の民間企業を対象にしますから、大企業が少ない地域も合計すれば平均給料は市役所よりも少なくなるのは当然といえます。
これが県庁と市役所の年収が逆転する理由です。
そしてこれは県庁と市役所に限ったことではありません。町村役場であっても、地元民間企業の立地状況によっては市役所や県庁より多くなるケースはありうるでしょう。
>地方公務員のボーナス、退職金、地域手当のランキングまとめはこちらの記事へどうぞ
高収入のための戦略は大都市を狙うこと!
ベースとなる給料が低い自治体に就職すると、それだけスタート地点が後ろのほうにあることになります。
人生のゴールは年収を上げることではありませんが、たくさん給料をもらえるにこしたことはありませんよね?
こうした自治体に就職すると、基本給が高い自治体よりの基本給やボーナス、年収を上回ることは非常に困難。
よほど優秀な人で出世コースに乗れば高い年収をもらうことができるので、他の自治体より上回ることは可能です。しかしそんなのはごく一部の人に限られます。
「民間企業が強ければ年収が高くなる・・・ということは、大企業が多く集まる大都市では年収が高くなるんじゃないの?」
と思ったあなたは、大正解です。
有力企業が多く集まる東京都や神奈川県などは財政状況もよく、給料は高くなる傾向にあります。なので、高い年収を求めるなら都市部の県庁や市役所を狙うのはアリです。
高収入のためのもう一つの方法。地域手当が高い自治体を狙え!
ここで今回の記事の一番のポイントなのですが、実は都心以外でも給料が高くなる市があるのです。
そのカギとなるのが地域手当です。
地域手当がつく市役所は給料が高くなる
地域手当については地方公務員の30代の給料はいくら?元給与担当だった筆者が試算!でも触れましたが、東京をはじめとした大都市ではこの地域手当が高く設定されているんです。
地域手当がどういうものかざっくり説明すると、東京などの大都市では地方に比べ物価が高いですよね。その物価の差で生活水準に格差が出ないよう調整するための手当が、地域手当です。
例えば東京都特別区では、(基本給+扶養手当)などのベースとなる金額に対して20%が地域手当として支給されています。
各自治体ごとにその掛け率は決まっていて、0~20%となっています。
もらえる地域手当は、以下の式で計算できると考えてもらって大丈夫です。
(基本給+扶養手当)×(0%~20%)
年収はどれだけ変わってくるの?
それでは、具体的にいくら年収が変わるのでしょうか?ここでは埼玉県とさいたま市をピックアップしてみました。
さいたま市は地域手当が15%と全国の中でも高めに設定されている市なので、地域手当でどれだけ年収が変わってくるのか見てみたいと思います。
埼玉県とさいたま市が公表している資料を表にまとめてみました。
埼玉県 | さいたま市 | |
平均年齢 | 42.9 | 40.2 |
平均給料月額(基本給) | 326,439 | 316,182 |
平均給与月額(手当込みの額面) | 421,897 | 456,290 |
ボーナス | 1,708,000 | 1,541,000 |
年収 | 6,770,764 | 7,016,480 |
このように、さいたま市のほうが埼玉県よりも年収が高いことが分かりました。
しかも、さいたま市の平均年齢は40.2歳、埼玉県の平均年齢は42.9歳と、3年近くの差があるにもかかわらずです。
そして注目してほしいのですが、平均給料月額というのがありますよね。こちらは、いわゆる基本給です。
そして似たような名前ですが、平均給与月額というものがあります。これは各種手当を加えたあとの、額面の給料になります。
なんとここで逆転が起きています!
基本給ではさいたま市のほうが低いのに、なぜかもらえる給料は埼玉県より高い・・・それはナゼでしょうか?
その理由はいくつかありますが、その理由の1つが地域手当です。埼玉県は9.7%、さいたま市は15%です。
それでは、この約5%の地域手当の差は年収にするとどのくらいの額になるのでしょうか?
5%の地域手当の差は年収にするとどれだけ変わるの?
基本給:33万円(平均給料月額を参考)、扶養手当:2万円として計算してみます。地域手当の計算式にあてはめると、以下のようになります。
(基本給33万円+扶養手当2万円)×5%
35万×5%=17,500円で、毎月17,500円ずつ差がついてきます。そして1年間では17,500×12ヶ月=21万円も変わってくることが分かります。
40年間勤務するとしたら、21万円×40年間=840万円・・・なんと840万円も変わってきます!
これってものすごい金額じゃないですか?勤務地が少し違うだけで、サラリーマンの年収を上回る金額の差がついてくるのです。これが地域手当です。
このように、地域手当が高く設定されている市役所に勤める方が生涯年収は高くなります。
県内一律で地域手当が設定されている場合はまだいい。そうでない県もある!?
今回の埼玉県の例では、埼玉県職員であればどの市町村に勤務していても一律9.7%の地域手当が支給されることになっていました。
これは、県職員の中で不公平感が出ないようにするための配慮だと思います。
なぜなら、国が定める基準はさいたま市が15%、越谷市などいくつかの市が6%など・・・となっているからです。
たとえば県職員で、支給対象外のエリアに勤務することになって全く地域手当がもらえなかったらイヤですよね?なので埼玉県の場合、職員に公平になるよう地域手当を配分しているようです。
「埼玉県の給与・定員管理等」から抜粋(https://www.pref.saitama.lg.jp/a0201/kyuuyoteiin/index.html)
今回のブログを書くにあたって調べていたら、このように一律の地域手当となっている県はいくつかありました。
地域手当が一律でもらえない県
ただ、そうでない県もあります。たとえば、石川県です。
石川県の給与・定員管理等(29年度)について(PDF:589KB)より抜粋
金沢市や内灘町では3%の地域手当が出ますが、それ以外の市町では0%・・・つまりまったく支給されない。
これは金沢市のすぐ隣の町に勤務することになった場合でも、ほとんど距離が変わらないにも関わらず地域手当が一切もらえないということなんです。
この場合、地域手当を多くもらうには県庁所在地がある本庁舎だったり事務所にずっと勤務していなければいけません。
もちろん、県庁に就職してからずっと本庁舎(つまり、地域手当が一番高い勤務地)で働く人もいるかもしれません。また、東京の省庁に出向ともなれば東京の地域手当20%が適用されるため、さらに年収がアップする人もいるかもしれません。
こうなれば、ずっと高い地域手当を受け取ることができます。
>市役所・都道府県・町村ごとの年収ランキングはこちらの記事へどうぞ!
出先機関ばかりの異動だと地域手当がゼロの可能性も!?
しかし、逆のパターンもあります。
ずっと出先機関を異動し続ける人を、僕は見たことがあります。大きな失敗をしてしまったり、本庁の仕事についていけなかったり、上の人に嫌われて左遷的な扱いを受けていたり。
地域手当のない出先機関ばかりにいると、その分の手当は全くもらえなくなってしまいます。
しかし、上司からの評価は自分の頑張り次第でコントロールできる部分もありますが、誰に嫌われるかなんてまったく予想できませんよね。
また、技術系の職種の人は、現地機関に配属になることが多くなります。土木も農林も防災も、全て現場と密接に関わっているからです。
より現場対応が求められる技術系の職種は、事務系よりも現地機関に配属されることが多くなります。
なので、技術系を目指している人でお金のことも重視している場合、広いエリアを異動する県庁ではなく、異動があったとしても同じ市内である市役所を検討するのもありだと思います。そうすれば地域手当の差はありませんからね。
それか今回の埼玉県のように、あらかじめ地域手当が公平に支給される都道府県を選ぶのもアリです。
こうすれば不公平感を感じることもありませんし、生涯年収をアップさせることができますよ。
・大企業が集まる自治体の給料は高くなる
・地域手当が多い自治体を狙うと生涯年収が840万円増えるケースもある
・地域手当は一律の自治体とそうでない自治体がある
・出先機関が同じ市内に限られる市役所は狙い目
>公務員のボーナスについてまとめた記事はこちらへどうぞ!右肩上がりで増えていますよ!
元県庁職員おすすめの通信講座をご紹介
今は自宅にいながらネットで学習できる環境がかなり進化しています。
そのため、自分のライフスタイルや予算に合わせて通信講座を選択する人が多くなっています。
費用も安いですし、いつでもどこでも何度でも見直せる通信講座のオンデマンド学習は予備校よりもかなり便利です。
そんなおすすめ通信講座について興味がある方はぜひ以下の記事を見てみてください。